Basketball Portrait / フィリピン・オロンガポにて

BARANGAY MABAYUANと書かれたゲートを車で2分ほど直進すると

左手に緑の柱で囲まれたバスケットボールコートが見える

ここが今回の撮影場所 

[BARANGAY BASKETABALL COURT]

個人的に

フィリピンをたずねるのはこれが7度目

そのたびに訪れるのがオロンガポ


会いたい人がいる

大家族BAWIGA ファミリー

彼らと出会ったのは高2の夏・17歳

それから毎年のように訪ねている

これは毎回のことだが出会って最初の3日間は豪華に遊ぶ

歓迎の意味もだが、何より日本から僕が来ることにより、

子供達は普段行けないプールやゲームセンターに行けると大はしゃぎで迎えてくれる

しかし1週間から長い時で1ヶ月近い滞在となると毎日そうもしてられない

5日目ごろから "日常" に戻る

僕が来ているからと子供達は朝起きるなり「I'm tired」と母にぐずり、学校をサボる

しかしそれが許されるのも1日だけ

次の日からは朝5時に起きて小学校へ向かう

子供達の母はというと大家族特有の飯作り、洗濯、掃除におわれ大忙し

とはいえここは日本でなく、フィリピン

時間の流れがかなりゆっくりで

焦る、追われているといった素振りはかけらも見えず、

それぞれがそれぞれの時間を楽しんでいる

そして学校から子供達が帰ってくると、

母の手を引き 長い階段を下り、バスケットボールコートへ向かう

そんな家庭が山ほどあるのか学校終わりの15時から18時はここが人で溢れる

そして2つしかないゴールに向けて、皆それぞれに持ってきたボールを放つ

3 point, 1on1, そして人がいることお構いなしに大コートで試合を行う者

疲れたら目の前の駄菓子屋でチョコレートジュース

5ペソ、日本円で1杯10円を分ける

17時を過ぎるとそこに集まった有志で試合が行われる

試合といってもビブスも、笛も、審判もいない

あるのはボール1つとゴールが2つ

5対5じゃなく、10対10、どころか途中から誰でも入ってこれる

参加者は下は幼稚園児、上は仕事帰りの大人まで

当然のように大人が主軸となりゲームが進む

しかし子供達も負けじとボールを追いかける

かなり厳しいタックルや、早いパスが子供にも向けられる

小さいからと手加減はしない

でもそこには上のものが下を労わる優しさがある

しまいにはこかされ、泣いて

そして次の日、また笑顔で皆が集まる

そういえば僕も小学生の頃は学校終わりに友達と集まりよくサッカーをした

年上も年下も関係なく、みんなで

楽しかった、彼らのように夢中でボールを追いかけた

こかされて泣くことも、大きくすりむくこともあったが、それで強くなれた

(あぁなんかいいもの見てる

今の自分はあんなにも夢中でボールを追いかけているだろうか

いつから余計なことばっかり気にして...)

色々と頭の中を巡る

そして、こんな景色こそ残していたい

キッズにとってここは登竜門

キッズたち頑張って、僕もまた頑張ろう

そんな気持ちいい時間と彼らと自分の成長を長く記録したい

そう思い一人一人を撮影することにした

2019年2月