写真印刷

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別れ際、その人は「頑張って」と言って、その場を後にした。別れ際の決まり文句かもしれないが、眼差しなのか、笑みなのか、一瞬あった沈黙なのか、軽はずみで口から出た言葉、というよりはなんかそれ以上にこちらに向けられたものがあって、すごく温かい気持ちになった。名前を聞くことも、どこで働いてるのかも聞けなかったが、とにかくその日、その時に、お会いできたことが嬉しかった。
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個人的に、この出会いを通した直後にも感じたことですが、今以下の様な事をもっとしてみたいと思っています。東京で一人暮らしを始め、先月で1年半が過ぎました。東京の街中で声をかけ、写真を撮ることを許可して下さった方は、これまで250人以上です。本当に何一つ接点のない「お前はどこの誰?」という存在の僕を、少なからずその場限りでも信用し、撮影させて下さった事実に心から感謝いたします。ありがとうございます。

日頃、どれくらい皆さんが写真を見返したり、写真に触れたりするかは分からないですが、もしもこの撮影させて下さった方の中に、撮らせていただいた写真を気に入って下さり、今後も持っておきたいと思って下さる方がいたのなら、是非その写真を印刷し、額に入れ、包装し、お送り(お渡し)させていただきたいです。

これまでにも街中で声をかけ親しくなった一部の方や、「印刷版で欲しい」とおっしゃって下さった方には、誕生日や記念日、単純に感謝の気持ちとしてなど、色々な形で写真をお渡ししてきました。その都度、撮った写真を手に取りじっと見返したり、静かにその人を思ったり考えたりするきっかけを与えていただくような感覚がありました。

今、もう少し写真のことを深く知りたいと思った時に、ちゃんと印刷物にして写真を見つめ、撮らせてくれた人の元へ届ける、までやりきる、この一連の体験を 繰り返し行ってみたいです。僕自身、一瞬で消費されてしまう様な写真を撮りたくて毎日外へ出ているわけではなく、1人でも良いから「本当にありがとう」と思っていただける写真や出会いを残したくて、「今日がその日かな」と信じ、もう一人、もう一枚、もう一歩、と続けている気がします。

感謝の意として、僕からプレゼントとしてお渡しできれば一番ですが、(もし)複数となると費用がかさむので、印刷、額、送料はご負担頂く形となります。

それでも「うん、やりな」と任せて頂けるなら、是非個別に連絡をいただけましたら嬉しいです。

額の大きさ:縦45cm x 横35cm x 厚さ2.5cm

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