水本雄貴
久しぶりに会った友達がものすごく良い顔をしてた。
鍛えてるからか、日頃厳しい訓練に耐えているからなのか分からないが、当日待ち合わせ場所に現れた彼は、僕の中3までの記憶で止まった華奢な容姿ではなく、男らしく凛々しいイケメンだった。
会ってなかった10年間のことをお互い探り探り聞き合い、なんとなく心が打ち解け始めると、彼は話の節目節目で変顔を入れ、それが中学の時のまんまで懐かしく、嬉しかった。
たまたまこの2年以内に、彼の高校時代の友達5名程と話す機会があり、その都度「雄貴は自衛隊になって頑張っとう」「雄貴はヘルニアなって大変そう」と耳にしてはいた。
聞けば今ではヘルニアも治り自衛隊として頑張っているどころか、長く付き合う彼女との結婚も考えているとのことだった。
「また東京行ったら連絡するわ」僅か2時間ほどであったが最後は彼がそう言い、駅まで見送ってくれた。
そう手を振る姿にも、なんとなく「下町育ち」感というか「周りがやんちゃしてました」感が出てて、それもよくて、久々にエベイユのみんなにも会いたくなった。